人見知りで人と喋るのが苦手だった杉原さんを支えたのは、数年かけて積み上げてきた知識とスキルだったそうです。何も知らず飛び込んできた人間でも、自然に成長できる環境があったおかげだと語る杉原さん。最後に将来のビジョンや後輩へのメッセージをお聞きしました。
人見知りで、人と接することが少なそうだと思い入社を決めたが、実際は全然違っていたと語る杉原。入社13年目だという今では、とても人見知りだとは思えないほど、ハキハキと話す杉原の普段の仕事や、変化のきっかけについて、詳しく聞いてみた。
Vol.02 日々の仕事について
- 仕事の内容を教えてもらえますか?
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私が所属しているのは、整備工場内にある部品を管理するパーツセンターと呼ばれる部門です。そこで社外のお客様に対して、部品を販売する業務をしています。
部品を販売する業務には大きく分けて内販と外販があります。サービスセンターに入ってきたトラックが、修理や車検を受ける際に、エンジニアが使う交換部品を準備する(社内取引)のが内販業務です。
対して外販は社内ではなく、運送会社や修理工場に対して部品を販売(社外取引)したり、トラックの修理やメンテナンス用の部品を受注したりします。
- 一日の仕事の流れは?
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出社したらまず書類整理です。前日に入ったFAXや、頼んでおいた見積りが届いているので、これを30分ほどかけて対応します。
それから当日の予定を再確認して、お客様のところへ向かいます。
西淀川サービスセンターの場合、大阪市内~宝塚市くらいまでの営業範囲を回っています。
一旦お昼頃に戻ってきて、午後はまた別のお客様を訪問します。
16:00頃には帰社して、部品の確認や見積りを作成。最後に日報を提出して18:00頃に退社しますので、残業は1日に1時間あるかどうかくらいですね。
- 部品営業をしていてうれしかったエピソードは?
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お客様とのコミュニケーションに慣れてはきても、まだまだ人見知りで、特に新規訪問は苦手でした。ある時、新規のお客様を訪問した際に「この部品はすぐに入る?」「ここについている、コレ」と指差して聞かれたんです。
言われた瞬間に部品のイメージができたので、「在庫があるのですぐに持ってきます」と答えると、「それだけでわかるのか?すごいな!」と驚かれました。
その部品を持っていって、きちんと適合した時に「これこれ、ありがとう」と喜んでいただけて、すごくうれしかったことを覚えています。
- なぜ瞬時に部品がイメージできる?
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7年間の社内業務で、毎日エンジニア相手に部品を調べたり手配したりと、社内でやっていた業務が、知識やスキルの蓄積になっていたんですね。
まず社内でじっくり時間をかけて、経験値を上げてから外に出るという順番になっていたことが、良かったんだと思います。
- 結果が出せるようになったきっかけは?
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お客様を訪問しだした当初は、全然うまく喋れなくて、必要なことを一方的に喋るだけで精一杯でした。
それでも何度か訪問するうちに、自分の中で会話する姿勢が身についたようです。いろいろな会話をするうちに人間関係ができ、成果が出ました。それでようやく部品営業って楽しいなと思えるようになりました。
成果が出てくると、自分に自信が持てるようになり、さらに成果が出るようになりました。でも優しいお客様に恵まれたことが、一番大きいかもしれませんね。
- 全国サービス・部品技能コンテストで全国一位になったそうですね?
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はい、全国サービス・部品技能コンテストというのは、全国の優秀なサービススタッフ・メカニックが技術力と知識を競い合う、いすゞグループ全体で行われるコンテストです。
私は2013年から挑戦を始めて、2015年に1位を獲ることができました。このコンテストの時が人生で一番勉強したと思います。
- 全国一位になる秘訣は?
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自分の努力以上に、周りに恵まれたことですね。コンテストでは、実際の業務のように顧客対応の様子を審査するという課題があるのですが、たくさんの人が見ている前で喋らないといけないんです。
それで練習になるからと、朝礼で皆の前で本を朗読して、最後に感想を述べるなど、人前で喋る機会をもらったりもしました。家に帰ってからも勉強しないといけないので、上司が早く帰れよと声をかけてくれたり、所属部所だけでなく支店全体でサポートして下さいました。
全国1位は、自分ひとりの力では無理だったと思います。またコンテストで1位になって終わりではなく、常に1位にふさわしくあるよう、日々スキルを磨いていきたいですね。